うす。高寺です。
前回の続きで、お金の歴史な。
お金の歴史「①」を見てへん人は以下からどうぞ。
⇒ お金の教育~お金の歴史①~お金に食われ続けられるサラリーマン
銀行家の話の続きやけども、中世のヨーロッパで、
各国王が血で血を洗う戦争を繰り返すその裏には、数々の銀行があったわけ。
その中でも代表的な一族が「ロスチャイルド一族」やねんな。
ロスチャイルド一族の祖、マイヤー・アムシェルは1774年に、
ドイツ・フランクフルトの貧しいユダヤ人家庭に産まれたんやんか。
当時のヨーロッパでは、移民であるユダヤ人は厳しい差別を受け、
「ゲットー」っていう狭いユダヤ人住宅街に押し込まれて生活しててんな。
もちろん、マイヤー・アムシェルもそのうちの1人。
彼は少年時代に中部ドイツの町の銀行で奉公した後、
20歳で故郷に戻ると亡くなった父の両替商を継ぐとともに、
古銭商を始めた。
古銭商収集を通じて、そのうちのひとりの国王「ヴィルヘルム公」と出会うねん。
ヴィルヘルムはドイツの名門貴族で、かなりの財産家。
彼は領内の若者を集めて訓練を施して、イギリスなど植民地戦争で兵隊が必要な国に傭兵部隊を貸し出すっていう
戦争ビジネスで財力を蓄えてたんよな。
マイヤーは彼と信用関係を築くと、彼の金融業務に関わるようになった。
彼はユダヤ人街の自宅に「ヴィルヘルム公の宮廷御用商人マイヤー・アムェル・ロスチャイルド」の看板を掲げ、
ロスチャイルド商会を立ち上げた。
彼は5人の息子と5人の娘に恵まれ、そのうち5人の息子をヨーロッパ諸国に送り込んで、
それぞれの国で銀行を作らせたわけ。
長男はドイツ本家を継ぎ、次男はオーストリア、三男はイギリス、四男はイタリア、五男はフランス。ってね。
独自のネットワークで、お金や情報、為替、その他様々な商材を兄弟間で取引し、
ビジネスにおいて父の代から驚くべき飛躍を遂げ、ほどなくして、
彼らご兄弟は、ヨーロッパ全土に強い影響力を持つまでになるわけ。
特に戦争への投資は、彼らのお得意やったよな。
当時、どこの勢力が勝つともしれない戦争や革命の嵐で荒れていたヨーロッパで、
敵味方の両方にお金を貸し付けて、確実に増やすやり方は、
国を超えたネットワークを持つ彼ら兄弟にしかできひんことやった。
ロスチャイルド財を作り上げたのは、マイヤー・アムシェルの三男でイギリスに渡ったネイサン・ロスチャイルドやな。
彼は1798年、21歳でイギリスに渡ると織物貿易と金融業で成功を収めてん。
ネイサンはその後、1801年には33歳の若狭で当時の金融取引の中心、ロンドン証券取引所の支配者になった。
彼は世界一の金融王として、ヨーロッパ諸国に提供される大金(4200万ポンド)の半分を自ら調達するまでになった。
さらに、ロスチャイルド財閥の名前がさらに世界に轟くきっかけになった事件がその5年後に起きるんよな。
当時、ロンドンの株式会社が注目していたのは、イギリス軍とフランスのナポレオン軍の戦争。
投資に熱中するお金持ちが買っていたのは、イギリス国債。
ナポレオンが勝てば、イギリス国際の価値が下がるので「売り」、
イギリス軍が勝てば国債の価値が上がるので「買い」と言われててん。
その状況の中、イギリス軍に大量の軍資金を送り届けていたネイサンは誰よりも早く、
「イギリス軍勝利」の速報を手に入れた。
けど、彼はこのセオリーと逆の行動、つまり猛烈な「売り」をかけたんやんか。
すると、ロンドン証券取引所の支配者で、情報では一歩先んじていることで知られていた
ネイサンの行動に投資家たちは即座に反応した。
彼らはみな、ネイサンが国債を売却し始めたものだから、当然イギリス軍が負けたものと思い込んでた。
その結果、売り注文が集中して、国債は大暴落。
その裏で、紙くず当然になったイギリス国際を代理人に買い集めさせたのがネイサンやったわけ。
この時、彼は全国債の6割以上を買い占めたって言われてるで。
その後、ナポレオンの敗北が伝えられると国債の価格は一気に急上昇、彼は投資額の20倍の利益を得たらしいな。
この甲斐もあって、ネイサンは父親から与えられた2万ポンドの財産をイギリスにいる間に2500倍の5000万ポンドに増やした。
当時のネイサンの財産をポンドから日本円に換算するだけでも数十億円。
それを現在のお金の価値に換算すると、おそらく数百兆円を超える数字になるやろな。
彼はこの時に当時のイギリス最大のベアリング財閥を追い越して金融王の座に就き、
現在のロスチャイルド財閥の基盤を築いた。
ネイサンは同年、イギリスの通貨を発行するイングランド銀行を支配下に置き、
当時のヨーロッパの国王でロスチャイルド銀行からお金を借りていない者はほとんどいないとまで言われるようになった。
また、彼ら5兄弟は、激動のヨーロッパの万が一の政変に備えて、
権力者ばかりでなく反権力者にも賄賂まがいの融資をして友好関係を築くなど、
身を守るために非常に注意深く活動した。
1820年代に入るとヨーロッパのほとんどの大蔵大臣は、ロスチャイルド5兄弟に買収され、
国に公債を発行させて借金を負わせては、その2倍近い金をロスチャイルド一族に
支払うという状態にまでなっていた。
ロスチャイルド一族は、19世紀後半には世界の富の半分以上を所有していたと推測されている。
まぁ金額で示しても莫大すぎて混乱するだけやから、ロスチャイルド一族の系列企業を示しとくな。
【銀行・保険関連】
ゴールドマンサックス(世界最大級の投資銀行)
FRB(アメリカの中央銀行)
イングランド銀行(イギリス国立の中央銀行)
フランス銀行(フランス王立の中央銀行)
HSBC・香港上海銀行(総資産世界最大)
三井住友系の金融関連企業
アクサ(フランスの大手保険グループ)
【エネルギー関連】
リオ・ティント(多国籍鉱業資源グループ、金とウランをほぼ独占)
ロイヤル・ダッチ・シェル(世界第二位の石油企業)
GDFスエズ(電力・ガス供給で世界第二位)
【マスコミ関連】
ニューヨークタイムズ、ワシントン・ポスト ロイター通信(世界最大の通信社)
【軍需関連】
ロッキード・マーティン(軍需産業で売上世界一)
BAEシステム(世界最大の国防産業)
【食品】
コカ・コーラ
ネスレ(売上世界最大の食品メーカー)
ユニリーバ
ムートン・ロートシルトとラフィット・ロートシルト(世界最高格付け五大ワインシャトーのうち2つ)
これらはごくごく一部。
もうこれ以上書かへんでも、影響力がエグいのはわかるやろ?
ロスチャイルド一族は、自らリードしてこのような巨大財閥を築いてきた一方で、
19世紀末には、その莫大な財力で有力者を支援して世界各地で財閥を作り上げていった。
中でもアメリカでは、本家ヨーロッパに次ぐ数々の巨大な財閥がつくられたで。
※財閥とは・・・銀行家のような大富豪が、血族関係者で持つ数々の大企業と系列会社のグループ
まず、ロスチャイルド財閥は、アメリカにおいてJ・P・モルガンとジェイコブ・シフに融資したんやけど、
ジェイコブ・シフが頭取を務めた投資銀行のクーンローブ商会を通じて、ロックフェラー財閥(石油)、
ハリマン財閥(鉄道)、カーネギー財閥(鉄鋼)などの財閥に融資して、大きく成長させた。
ロックフェラー財閥の系列企業もたいがいやで。
【銀行関連】
JPモルガン・チェース(時価総額アメリカ第2位)
AIG(世界最大級の保険グループ、アリコ・アメリカンホームなど)
三菱系列の金融関連企業
【エネルギー関連】
エクソン・モービル(多国籍石油ガス企業ESSO・世界最大の株式上場会社)
【マスコミ関連】
AP通信(一般ニュース配信世界第一位)
【軍需関連】
ボーイング(世界第二位の軍需産業)
三菱系軍事関連企業
・・・はい~はい!って感じやな(笑)
ごつすぎて、意味不明やろうけども、日本の4大財閥である三井・三菱・住友・安田といった財閥も
ロスチャイルド財閥やロックフェラー財閥の支援を受けて、明治時代に大きく成長したんやんか。
だから、言うなれば、日本もロスチャイルド財閥の傘下なわけよ。
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